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BIMCOレポート スエズ運河通航量、平時の6割減 最後の商船攻撃から100日経過

Daily Cargo  2026年1月15日掲載

 

ボルチック国際海運協議会(BIMCO)は7日付のレポートで、フーシ派による紅海での最後の商船攻撃から100日が経過したが、スエズ運河の船舶通航量は2026年の最初の週に23年同期比で60%減にとどまったと報告した。

BIMCOのニールス・ラスムセン・チーフシッピングアナリストは、「現時点でフーシ派による最後の攻撃対象船は2025年9月29日の「MINERVAGRACHT」で、その43日後にフーシは船舶への攻撃終結を宣言した。それにもかかわらずスエズ運河の船舶通過量は大幅に増加していない」と指摘した。

同レポートは、ロイズリスト紙の情報として、フーシ派が2023年11月以降99回の船舶襲撃またはハイジャックを実行したと報告した。ラスムセン氏は「2025年を通じてスエズ運河の重量トンベースの通航量は23年比57~64%減少した。第4四半期はバルカー、コンテナ船、原油タンカー、プロダクトタンカーの通航量がそれぞれ23年比で55%、86%、32%、19%減少した」と報告。プロダクトタンカーの減少率が24年の45%減から縮小し他の船種よりも大幅に小さくなった理由を「運賃プレミアムの上昇を背景にスエズ運河経由の航行が増加した」と説明した。

また「乗組員・船舶・貨物の安全確保が最優先事項である一方、紅海における戦争リスク保険料の最近の低下は、より多くの船舶がスエズ運河航路への回帰を促す可能性がある」とし、「S&Pグローバルは12月初旬に同保険料が船体価値の0.2%まで低下したと報告した。これは23年11月以来の最低水準であり、イスラエル・ハマス停戦前の0.5%から減少した」と報告した。

ラスムセン氏は今後の見通しについて、「船舶の航行が正常化する可能性は過去2年間で最も高まっているが、それが実現するか、またどの程度の速さで進むかは依然として不透明だ。スエズ運河への回帰は海運会社のコストを大幅に削減する一方、船腹需要の減少を伴う。完全な正常化によってコンテナ船の需要は約10%減少すると推定され、その他の部門でも2~3%の減少が見込まれる」と指摘した。


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