徒然日記

「高齢者による自動車運転」のことなど

2019年5月22日

『徒然日記』 

 

はじめに申しあげておきますと、5年ほど前に「運転免許証」を<自主返納>しました。弁解・弁明・釈明・言い訳をいたしますと、決して「認知症」を気にした訳ではなく、「一戸建ての家」から「団地」に引越したことによります。それまでは、0分で車に乗れて便利でしたが、団地の機械式駐車場ですと、たどり着いて車を引き出すまでに10分近くかかります。その時間があれば、最寄り駅で電車に乗れそうです。そこで、車がないことの「便利さ・不便さ」「損と得」を考えて決断しました。

運転免許証を返納すると「運転経歴証明書」(1998年4月より導入)が交付されます(手数料はたしか<1,000円>)。この原稿を書くにあたってしっかり眺めてみましたら、「発行日・番号のあとに<-1(運転経歴)>とあるのは「優良運転者」なのだそうです。勿論私は<ハイフォン・イチ>です。ちなみに<-2>は「一般運転者」、<-3>は「違反運転者等」だそうですので、研究心旺盛の方は、お持ちの方に確認されてみてはいかがでしょうか。

ところで、この「運転経歴証明書」は「本人確認書類」として、公的に認められており、地元警察に確認したところ「無期限に認められている」ということでした。「認められなかったら、責とってくださいね!」と、嫌みを一つ言ってきました(私の悪い癖です・謝)。

ご存じのように、最近は連日のように「高齢者による痛ましい人身事故」のニュースが報じられています。65歳以上のドライバーによる人身事故は多少減少しているものの、死亡事故件数は「よこばい」だそうですが、悲惨な事故の報道が次々と出てきますと、実感としては「増えている!」と思います。免許保有65歳以上の高齢者はこの10年で<1.6倍>、85歳以上は<2.8倍>だそうです。そのうえで、2015年1月の厚生労働省の発表によると、65歳以上の7人に一人が認知症だと言うことですが、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症患者数は700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の約5人に1人を占める見込みだそうです。この二つのデータを並べて思うに、痛ましい事故の多発を想像してしまいますが、年齢によって強制的に免許証を返納させようと言った声に対しては「それは短絡的な“エイジズム“」だという反論もあり、解決策はなかなか浮かんできません。

その対策としても注目を集めているのが「自動運転」です。上記の「高齢運転者対策」と並んで「ドライバー不足の救世主」としての期待もかけられています。

自動運転には<5段階のレベル>があるそうです。「自動運転ラボ」さんのツイートを参考に述べてみます(勝手に流用してすみません)

<レベル0> 運転自動化なし(一般的な、現状の車)

<レベル1> 運転支援技術
【アクセルとブレーキ操作による「前後」(加速・減速)、もしくは、ハンドル操作による「左・右」、のどちらかの監視・対応を、システム側(メーカー側)が担う。残りの監視・対応は運転手が行う。自動運転で走行できるエリアも限定的となる】

*人形や車の直前でブレーキがかかる・・・よくテレビで見るあれですね。

<レベル2> 特定条件での自動運転機能
【「前後」と「左右」の監視・対応の両方をシステム側が担う。運転手がシステムを常に監督する必要があり、自動運転の主体は「運転手」ということになる】

*これも「運転支援技術」

<レベル3> 条件付き自動運転

【全ての自動運転をシステム側が行うものの、緊急時には運転手が運転操作を担う。レベル2との大きな違いは、原則的にはシステム側の責任において全ての自動運転が行われる】

*ドイツの<AudiA8>が唯一の<レベル3機能搭載車>のようです。

<レベル4> 特殊条件下での完全自動運転
【レベル3とは違って緊急時にも運転手が対応せず、全てシステム側が自動運転の主体として責任を持つことにある。つまり運転手は運転操作に参加することは想定されていない。ただ、レベル4の定義は「限定エリア内」での自動運転とされているため、そのほかのエリアで走行する場合に備えるため、ハンドルやアクセルなどは必要になると解される】

*道路状況(雪や災害などへの対応)は使用者側の判断と責任となる。

<レベル5> 完全自動運転
【運転手を必要とせず、走行エリアも限定されずにどんな場所の道路でも自動運転で走行が可能な状態のことを指す。そのため、ハンドルやアクセル、ブレーキなども必要とせず、車内の空間デザインの自由度も格段に増す。ただし、レベル5に到達するためには国や政府側の自動運転に対する法整備などのルール作りが必須になる】

*ルールに則った場合、事故への責任はすべてシステム側(メーカー側)となります。室内は自由にデザインができますね。

そのようなことですが、内閣府は、2020年までにレベル3の自動運転を市場化すると記載していますが、「2023年までに<レベル4>の段階に至っていないメーカーは埋没してしまう」といった予測も流れています。

それやこれやですが、「高齢者事故減少」と「自動運転」。明るい未来を期待しましょう。

・・・で、もう一つ「認知症」ですが、政府が「認知症対策の新たな行動計画の原案」を示しました。そのことを待つまでもなく、私は「7人のうちの6人の側」を死守したいと思って努力していますが、「もはや“手遅れ”!」でしょうか・・・?

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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