徒然日記

なぜか「突然思い出す」言葉など

2019年6月19日

『徒然日記』 

 

たまには「バカなこと」を書かせていただきます。「あなたいつも“バカな話し”しか書いていないじゃないですか」とご指摘されると、返す言葉がないのですが、お目をつぶってお許しください。

皆様もご経験がおありではないかと思いますが、あるとき、突然理由なしに、「忘れてしまっていた、『ある言葉』や『ある動作』が、頭に浮かぶことがあります。「なんでだろ~♪」という、某漫才師のフレーズと動作がありますが、「なんで、今思い出したか?」の“諸言葉”等を書かせていただきます。

【1】1年前に、悲しいことですが、私より先に弟が亡くなりました。そのような思いの時に、昔母がよく口にしていた言葉が聞こえてきました。「あんたは冷たいね。それに比べて○○(その弟)は、優しいね。でもあんたの良いところは一つある。それは『愚痴を言ったことがない』ところだ」。そのことは、無意識の中で、いまだに気をつけています。もし、この「徒然日記」から<愚痴>を発見されましたら、クッキー編集長宛に異議申し立てをお願いいたします。

【2】私が尊敬している“先生”が何人かおいでです。その中のお一人、高校時代の国語の先生です。厳粛な授業中に突然、「田山花袋の“蒲団”の話し」を始めたことがありました。【芳子が常に用いていた蒲団――萌黄唐草の敷蒲団と、線の厚く入った同じ模様の夜着とが重ねられてあった。時雄はそれを引出した。女のなつかしい油の匂いと汗のにおいとが言いも知らず時雄の胸をときめかした。夜着の襟の天鵞絨の際立って汚れているのに顔を押附けて、心のゆくばかりなつかしい女の匂いを嗅いだ】。それって、高校の厳粛な授業での話しじゃないですよね。でも、それこれがあって、この先生からは大いに影響を受けていました。あるときの言葉。「私は世間話が嫌いだ。女房が世間話を始めると、ピンタを見舞う」。私は以後「どうでも良い世間話」はしないように心がけてきました。

【3】スナックを経営していた親友の言葉です。「コーヒーを入れるために、お湯を沸かすとき“沸騰”させると、お湯の中のエッセンスが飛んでしまうから、沸騰直前で火を消さなければいけない。それが“コツ”だ」。今でもその教訓を守っています。嘘だとお思いでしたら、試してみてください。ところで「お湯を沸かすって、おかしいよね。沸いてるから“お湯“で、『水を湧かす』が正解である」といつも言っていた別の知人がいました。そう言われりゃそうなんですが、誰も違うと思わない「慣用句」になっちゃってますよね。「一番最初」なども、しっかり見るとおかしいですが、字数に余裕があれば「一番最後」にまた!?

【4】先日、何十年ぶりに、外資系会社に勤めていた知人と会いました。そこで忘れていた、彼が昔話してくれた言葉を思い出しました。曰く、「私の会社では“通勤手当”は支給されません。どこから通ってきているかは個人の問題で、会社とは関係なし。会社と社員はあくまでも『仕事してなんぼ』の関係であり、通勤経路は、会社の関与するところではない」と言うことです。「ドラスティック」と言ってしまえばそれまでですが、一面の真理だと思いました。私の勤めていた会社では、ある時期から「新幹線通勤者への交通費支給」を認めていました。両社を比較してみて、我が社の方は「日本人的思考」に基づいていると思います。

【5】その昔、バナナが「超高価」だった時代。得意先から頂戴したバナナを大勢の社員に分ける(薄く切った一切れずつ)」ために、物差しで測って切っている上司を見た同僚が、「なんと気の小さなことをしてるんだ!」と、憤っていました。しかし、私も現在、「超安価」になったバナナを切り分けする(こっちは、そこそこの量)際、誰かに偏っていないか?」を気にして、“ハカリ”で量って安心していますから、当時の上司の気持ちが分かります。その「お心優しい元上司」に、一度説教されたことがありました。「小泉君<絶対に>という言葉は使わないように」。それを受けて私、「はい、今後セッタイに使いません!上司「ほらもう使ってる!」。で、しばらくお目にかかっていませんが、お元気でしょうか?「ゼッタイに元気ですよね!」。これはお許しを。

【6】暑い季節になりました。この時期「のどごしのビールの感覚」がたまらないですね。そのことにこだわって、夕方のビールのために、朝から水分を断っていた知人がおりました。しかし、そのせいか、若くして亡くなってしまいました。その知人とは反対に私は、「お酒を飲む前にも飲んでいるときでも、“水”は飲む方が良い。なぜなら、胃の中のアルコール吸収速度を下げることで、血中濃度も急速には上がらない。当然悪酔いもしづらいし身体にも肝臓にも優しい飲み方である」、と力説していた知り合いの医師の、このアドバイスをしっかりと受け止めて、実行しています。アルコール度数の高いウオッカを、ぐいぐいストレートで飲んでいるロシア人男性の平均寿命は60歳そこそこだそうですから、「的を射て」います。

【7】30年以上アメリカ在住の元同僚から、「『ビニール』という発音は、アメリカ人には通用しない」と教えられましたが、この話題だけで<1回分>になってしまいますので、次回以降に譲らせていただきます。

【8】そして本日<6月19日>は、私が全巻読破した作家「太宰治」(生誕110年)の「桜桃忌」です。「子供より親が大事、と思いたい」。毎年、この日に思い出す言葉です。もちろん“サクランボ”を食べながら。

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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