徒然日記

<キャッシュレス>時代到来に思う

2019年9月25日

『徒然日記』 

 

2020年の「東京オリンピック」が視野に入ってきた昨今、「QRコード」や「バーコード」による【電子決済システム】、いわゆる「スマホ決済」「キャッシュレス決済」などが当り前の世の中になってきました。

私は古い時代の人間ですから、「カード決済」は別として、日常の買い物は<現金>で済ませています。

その一方で、中国・韓国等では日本と異なり、現金・カードを持たずに“スマホで決済”が日常的な支払い方法となっているようです。日本がこの様な諸国と同じキャッシュレスのシステムなら、こうした国や地域からのお客様も、オリンピック時に限らず、日本での買い物が安心して出来るということですので、「オリンピックを控えての改革」が取り沙汰されています。そのようなことですから、現在、中国や韓国などでは、現金支払いしかできないような者が、紙幣を出すと、断られることが多いと聞いています。

それで思い出しました。数十年の昔、カリフォルニア・アナハイムの「ディズニーランド」に行った時のことです。確か、10も20もあった入口のチケット売り場は、長蛇の列。暫く並んでいたら、右端の離れたチケット売り場には人影が無い。不思議に思って行ってみたら、そこだけは「現金支払い」。「えっ、なんで!?」と思いつつ、キャッシュで払って、難なく入場。味をしめて、翌日は、現金窓口に直行しました。

さらに、その当時のアメリカで、商店や飲食店で現金支払いをする際に、例えば<11ドル35セント>の買い物をした場合に<20ドル>を渡したとすると、キャッシャーの担当者は、まず<5セント>をくれて、次に<10セントコイン>、その次が<1ドル紙幣>で、最後に<5ドル紙幣>を渡されて、「<20ドル>サンキュー」となりました。要するに「20-11.35=釣り銭は8.65」という即刻“引き算”ではなく、「支払った11.35ドルに対して、+5セント+60セントで<12ドル>。さらに紙幣で8ドル返して、ピッタリ20ドル」で、めでたしめでたし!という“アメリカ式釣り銭返却方式”でした。

「オリンピック」で思い出しました。確か“1964年の東京オリンピック”の頃の話です。「いつもニコニコ現金払い」という<キャッチコピー>が流行っていました。将来的には、それとは反対に、「いつも迷惑現金払い」でしょうか?

我が家近くのスーパーでは、レジ係が、固定コードリーダーに、各商品に記されているバーコードをかざして、「ピッピッ」っと手際よく読み取り、「あとは自動支払機で精算してください。はい次の方・・・」という「新システム」になってきました。試しに<2,496円>の支払いに対して<3,001円>を入れたところ<505円>(500円玉と5円玉)がちゃんとかえってきたので,「こいつはバカじゃ無い」と思いました.当り前ですね!?・・・で、その時突然「あったりマエダのクラッカー」という,古いコマーシャルを思い出しましたが、ご存じないですよね。

そのような中で、消費税が今年10月から<10%>に引き上げられます。で、その際にキャッシュレス決済をすると、ポイント還元されて、増税分をカバーできるという売り込みで、「デビッドカード」や「スマホ決済」に関して、各社の売り込みが盛んです。ところが、ご記憶にあると思いますが、7月に「セブンpay」が「二段階認証」を怠ったことが原因で、利用者側が大被害を被ったと言う事件があって、新規利用に、一気にブレーキがかかってしまったようですが、その後はどうなっていますでしょうか。

前述したように、私は、<スマホやQRコード>による決済スキームは、利用していませんので、その便利さを享受できていませんが、世の中的には、キャッシュレス化が進んでいます。

その顕著な例として、今年1月「アマゾンGO:シアトル店」で、入り口で“カードのQRコード”をかざして入店するだけで、購入商品は“監視カメラ”で確認。レジ無しで、そのまま店外へ。不心得者は?ご安心ください。精算は“カード決済”。文字通りの「無人店舗」。「売った!買った!払った!の感覚ゼロ!」ですって。そんな時代になってきたということです。日本でも「JRさん」がトライしています。

さらにさらに、こんなニュースも入ってきました。【厚生労働省は企業などがデジタルマネーで給与を従業員に支払えるよう規制を見直す方針を固めた】・・・だそうです。

その延長線での話として、「賽銭やお布施などをキャッシュレス決済する」という動きがあるそうで、御利益の有無が論じられています。この話のその後は改めて報告させていただきますが、であれば近い将来、世の中から<現金>が一切無くなってしまい、古典落語の『雛鍔』でおなじみの 話。“寛永通宝”を見て、「三太夫これは刀の鍔か?」と尋ねる若様の話が“笑い話”では無くなってしまう時代が来るかもしれませんね。ちなみに、この寛永通宝、明治になって<一厘>として通用していたそうです。

余談ですが、その「寛永通宝」。rakutenで<155,000円(+税)で出ていました。「若様!いかがいたしましょうか?この“刀の鍔”出品しますか?」

そういうことで、「キャッシュレス時代」はすでにそこまで来ています。

「現金な奴だな~!」。こんな言葉も通用しなくなりますね。

であれば、独立行政法人国立印刷局や独立行政法人造幣局で働いておいでの方々はいかがあいなってしまうのでしょうか?「ワーカーレス」・・・?

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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