徒然日記

「験担ぎ」と「ジンクス」

2020年9月2日

『徒然日記』 

 

世の中「コロナ」と「熱中症」で、大騒ぎになっていますが、やがて「インフルエンザ」の時期にもなってきますので、特に老人としては、気が気ではありません。

勿論「罹らないための対策」は怠りなくやっているつもりですが、さらに「神だのみの『験担ぎ』」も行っています。

と申しあげますと「どんなことですか?」と問われそうですが、実は私「こういうことをするとこういうご利益がある」と話をした途端に「その効力が失せてしまう」と言う「ジンクス」を持っていますので、ご披露は勘弁させていただきます。

そういうことですが、いま「ジンクス」という言葉を使いました。ご存じと思いますが、この「ジンクス(英語: jinx)」は、本来、「縁起の悪いもの」、「けちが付くもの」と言う意味なのです。日本においては「良い縁起」の意味でも使われることがありますが、これは誤りと言うことです。

かくかくしかじかで、この「ジンクス」は、一般的には、学的根拠に基づかず、経験に基づいて唱えられる場合が多いですが.最近では科学的に証明出来ているものもあるようです。

「売家と/唐様で書く/三代目」という<江戸川柳>があります。【初代が苦労して気づきあげた商売の実績を、二代目がしっかりと守っていたが、苦労を知らない三代目が身上をつぶしてしまい家を売りに出さざるを得なくなった】ということで、「会津磐梯山(民謡)」の小原庄助を例に出すまでもなく、「そういうジンクスもあるかな」とも思いますが、わたくし発ではありませんので、この文章をご覧の「三代目の方」がおいででしたら、平にご容赦ください。

そのようなことをネットサーフィンしていましたら、驚くべき「ジンクス」に出会いました。
それは【オリンピックが日本で開催された年は終了後に首相が退陣する。】というジンクスです。
書き出してみますと。

①1964年東京オリンピック。池田勇人首相が閉会式翌日(10月25日)に退陣を表明(前がん症状)。11月9日に佐藤栄作首相に代わりました。池田勇人氏は、その後治療に努めましたが、翌年1965年8月13日に亡くなりました。65歳でした。

②1972年札幌オリンピック。その佐藤栄作首相は、大会終了の4ヶ月後に退陣表明。田中角栄首相に代わりました。

この退陣表明の場で、佐藤栄作氏は、「真意が伝わらない」と言うことで、新聞記者を全員退席させて、テレビに向かって所信表明した話は、大いなる話題となりましたので、思い出される方もおいでだと思います

1998年長野オリンピック。橋本龍太郎首相は大会終了の5ヶ月後に、参院選での惨敗の責任を取って、退陣を表明。小渕恵三首相に代わりました。

そのようなことですが、次が今回の2020年東京オリンピックです。この時点で、この文章をお読みの多くの皆様は、「あっ、そうか!」と思われるはずです。

本来ですと、東京オリンピックは、7月24日~8月9日(パラリンピックは8月25日~9月6日)でしたが、「新型コロナウイルス騒動」のために、2021年7月開催と1年間延期されました。しかし・・・。

④本来なら行われたであろう、2020東京オリンピック閉会の19日後の8月28日に、最長政権7年8ヶ月の記録を樹立された「安倍晋三首相」が、なんと、このジンクス通りに辞任を表明されました。

それを受けて、次期首相候補の方々のお名前が、取り沙汰されています。その中のお一人ですが、菅官房長官が後任首相候補に立候補されました。菅義偉氏は長いこと神奈川倉庫協会の顧問をされておいでで、しばしばお目にかかっていました。

現時点では今入ったニュースで、「自民・両院議員総会で総裁選出」だそうです。自民党総裁選任方法が定まっていないようですが、いかがなりましょうか。

興味ありますが、政局の話は専門家にお任せして、脱線気味に、オリンピックの話を続けさせていただきます。

今後開催のオリンピックは「2024年パリ」、「2028年ロサンゼルス」と決まっていますが、2004年のアテネの夏季五輪の際には11都市が立候補しましたが、2016年リオデジャネイロの際には7都市。2020年の東京の際には5都市。そして2024年のパリの際には僅か2都市でした。そして何故か2024年がパリで、立候補したもう一つの都市ロサンゼルスの2028年開催が同時に決まりました。

さらに脱線を続けます。私と同じ生年月日の親友は、東京オリンピックの前の1960年のローマ大会に、ボクシングの日本代表として参加。残念ながらもう一歩というところでメダルには届きませんでしたが、参加選手になったと言うだけで大騒ぎでした。別のクラスで参加した確か青森県出身の選手は、近所が大騒ぎをして、恥ずかしくて外出できなかったと話してくれました。彼はメダルを取ったので故郷へ凱旋できて良かったと思いました。

東京大会が1年延期になったことで、選手の方々はコンディション調整で苦労をされておいでですが、スポーツアスリートとしては、オリンピック⇒メダルは人生の目標だと思います。

その一方で、開催都市の方は、名誉ある遺産(レガシー)というバラ色の夢から覚めて、開催後の負の処理が問題となり、住民投票での撤退や返上まで出てきています。

まさか、日本の首相にまつわるジンクスが、オリンピック招致を目指す各都市の政権首脳に伝わっているとは思えませんが、私としましては、「ジンクス」を横目で眺めつつ、あれこれの「験担ぎ」を内緒で続けていきたいと思っています。

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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