インタビューリレー「物流企業はいま!」

時短の影響深刻、今から対処検討。補助金はフレキシブルな対応

物流企業トップに聞く ~物流企業はいま!(9)~
ILRS-NEWS Vol.408

 

株式会社レキウン 吉川信長 社長

― 御社にとっていま最も重要な経営課題は何か。

(吉川社長) 3年後に迫っている労働時間の短縮規制の影響をいまからどうするかだ。現実的に取引先の複数のカーディーラーは労働基準監督署から営業停止となっており、同所にある整備工場ではタイムキーパーを入れて就労管理を行っているところもある。このため、トラックが整備待ちでダンゴ状態となっており、3か月点検もできない状況だ。場所によっては18時以降電話を留守電にしてしまうので、夜間にトラックが故障したら立ち往生してしまう。このため京都のモビリティプラスに特殊作業車を発注して、夜間緊急時は自社で修理することにした。今後は24時間営業のガソリンスタンドもそうした事情で激減する可能性もある。こうした影響は業界に例外なく押し寄せるので、いまから各方面からの影響をシュミレーションして対処を考えていかねばならない。

― 昨年の運送約款の改定に対して御社はどのように対応したか。

(吉川社長) これにはすぐ届出に対応したが、荷主とは風通しをよくしているため、その前から世の現状やこちらの立場をよく説明してきている。改定にあたっては昨年から労働省の時短パンフを荷主に配り、説明すべきところには4月末までに説明した。人手不足の上に労働時間の短縮規制が強化されると、「我々の業界も仕事ができなくなりますよ、そうならないためには値上げするしかないですよ」としっかりと説明した。普段から荷主との関係は風通しをよくしておかないと、届出だけで成せるものではない。

約款の届出は福岡県でまだ25%程度のようだが、これは新約款を届け出る会社だけでなく、旧約款、自社約款を維持する会社も届け出る必要があることをトラック協会が周知していないからではないか。

― 行政や業界に要望や訴えたいことがあれば。

(吉川社長) 行政の助成金・補助金の対応だが、もう少しフレキシブルにできないものか。例えば平成12年頃より大型販売各社がプロペラシャフトを拘束するセンターブレーキ式からエキスパンダーによりブレーキドラムを拘束するホイルパーク式に駐車ブレーキを変更した。そのためエキスパンダーの故障などで1つのタイヤに強制的にブレーキがかかる事案が多発し、場合によっては車両火災が発生している。

またパンクがわからず走行し、パンクしたタイヤの脱落や車両火災の発生となっている。これを防ぐためTPMS(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)を装置すればよいのだが、これは義務化もされず、助成金の対象にもなっていない。省エネタイヤも燃費効果があるとして現在補助金の対象となっている国内メーカー商品は誤差程度の効果しか出ていないのに、外資系で確実に効果の出ているスーパーシングル(後輪のダブルタイヤをシングル化)は対象外だ。

補助金対象となる低公害車で、当社のタンクローリーではモデルサイズが合わないので型式認定を受けた車両のホイルベースを短縮して車検登録しているが、車検証に「改」マークがついたものは対象外とされた。低公害、省エネにしっかりと効果があり、助成・補助の理にかなったものには実行するようにしてほしい。
(聞き手:葉山明彦)


株式会社レキウン
福岡県福岡市中央区唐人町3-2-47-701

代表取締役社長 吉川信長

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配信頻度:不定期
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