インタビューリレー「物流企業はいま!」

今年20周年、航空貨物で成長。規制守らぬ業者は罰則化を

物流企業トップに聞く ~物流企業はいま!(最終回)~
ILRS-NEWS Vol.434

 

株式会社ロジックスライン 沢田社長

(株)ロジックスライン 沢田秀明 社長

― 先日、創業20周年を迎えた。この20年の推移を振り返り、これから思うことは。

(沢田社長)1998年にアパート1室を事務所として借り、トラック5台を用意して航空貨物の輸入配送を中心にこの成田でスタートした。次の借り事務所に5年いたあと、近くに土地を買って倉庫と事務所を建てた。この間、航空貨物は成田だけでなく関空、中部、羽田に分散し、海上シフトも進んだが、営業努力もあっていまは31台となった。現在は航空輸出入のほか海上貨物や国内のドライ食品の配送にも拡大している。ただ、航空という特殊な貨物を扱っているだけに、労務管理が頭の痛い問題だ。ドライバーは通関が切れる夜遅くまで待機することもあり、労働時間のコンプライアンス順守の点から気を抜けない。法を守りながらどのように効率よく車を動かせるかと絶えず格闘している。

― 御社にとっていま最大の経営課題とは何か。

(沢田社長)課題は山積みだが、若者の車離れで若い人材が集まらず、ドライバーの高齢化進んでいるのが大きな問題だ。現在の運送業は若者にとって魅力に欠けている。求職者にどういう魅力を伝えていけるのか、ホームページの活用や口コミも含めあらゆる手段で対応している。これまでのところ3か月くらい続くと定着率は高いのだが、そこまでもたない人も多い。給与や環境の不満話をじっくり聞き、真摯に対応している。

もう一つはコスト高だ。このところ燃油が毎月値上がりしているが、サーチャージを客になかなか承認してもらえない。ドライバーにはアイドリングストップなど省エネ運転をお願いしているが、この上期の燃料費だけで前年比400万円増となっている。

― 昨年、運送約款の改定があったが、御社はどのように対応したか。

(沢田社長)新約款は運輸支局に届け出た。荷物の積み下ろしや待機などの付帯料金をいただこうということで期待はしたのだが、罰則もなく漠然としたゆるいところがある。今は人手不足で車を手当てできないことが問題となっていて、昔ほど荷主が強く締め付ける状況ではなくなった。高速や深夜料金もいただける状況にある。ただ、約款に強制力がないため運賃に関しては荷主の意識もゆるく、いまだに値下げを要望する荷主がいると耳にする。業者の方は行政処分の運用が強化される立場にあり、荷主にどう理解を求めていくか。業者が荷主と対等にもののいえる環境を作ってもらいたい。

― 行政や業界への要望、あるいは物を申したいことがあれば。

(沢田社長)行政からの規制が強化される中で、守る会社と守らなくても許される会社がいるのが不満だ。守らない会社が客からコストの融通性があると思われてのうのうとしているなら問題で、コンプライアンスをしっかりと管理し、守らないなら厳罰化すればよい。我々もGマークはもちろん、コストをかけてISO39001を取得し危機管理を強化している。この結果、事故がなくなった。かつての物流2法施行で業者は4万社から6万社に増えたが、行政はコンプライアンスを逸脱する会社を減らしていこうという動きがあるようだ。しっかりメスを入れるべきはやっていただきたい。
(聞き手:葉山明彦)


株式会社 ロジックスライン
千葉県成田市本三里塚1001-501

代表取締役 沢田秀明
ホームページ http://logics-line.co.jp/

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