経営者インタビュー「物流最前線をみる」

時間短縮に積極的取り組み / 厳し過ぎる駐禁取り締まり

経営者インタビュー ~物流最前線をみる(10)~
ILRS-NEWS Vol.461

 

リファーシステムジャパン(株)村田 専務

 

御社にとって重要な経営課題は何か。

(村田専務)ドライバーの労働時間短縮だ。これは労働基準監督署からも注意されており、放っておけない。集荷先の作業について改善をはかるため、顧客や倉庫に協力してもらい、集荷を早めている。顧客の多くが現状の人手不足を理解しており、納得して協力していただいている。現在のところ徐々に成果が出ており、当社は自車で長距離を運行していないので、5年後の月80時間以内は達成できるとみている。

また、時短に関連してこれまで残業代となっていた金額をプールし、評価制度に基づいてリーダーがドライバーの勤務を精査し、賞与という形で分配することにした。これにより時短による減収、労働意欲の低下を防ぎ、逆に意欲向上をはかっていきたい。

― 安全対策はどのように行っているか。

(村田専務)安全知識を講習会やセミナーなどで習得するのはもちろん、社内的には急発進や急ブレーキをデジタルタコメーターで検証したり、横断歩道での停止を義務付けたり、安全の重要性を再認識して指導・注意を徹底してやっている。仮にドライバーが事故を起こしたら、センターで再発防止の教習を受けさせる。また、社内で安全運転の注意事項のスローガンを掲げたポスターを毎月差し替えて、見えるところに張り出している。営業方針としては、事故を避けるため自車を距離的にあまり遠くまで走らせず、なるべく首都圏内で回している。

― 今後行政や業界団体に何か言いたいことは。

(村田専務)駐車違反の取り締まりが厳しく、もう少し猶予がいただけないかと思う。ドライバーには作業に時間がかかりそうな時は必ず駐車場に入れるよう言っているのだが、ちょっとした時間でかなりやられている。特に都心の銀座方面などで厳しく、補助員を同乗させるなどもしている。

また、安全上の問題で、自転車の横暴な運転を取り締まれないものか。一方通行の逆送や信号無視、スマホを見ながらの運転など危ない場面に頻繁に遭遇する。台数が増えていることもあり、一時停止の義務化など含め、そろそろ車と同じように法的な規制が必要なのではないのか。

(聞き手:葉山明彦)


リファーシステムジャパン株式会社
東京都目黒区碑文谷2-7-11

専務取締役  村田浩司
ホームページ http://www.reefer.co.jp/

経営者インタビュー「物流最前線をみる」

当社へのお問い合わせはこちら