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ONEジャパン ICD7拠点で利用拡大キャンペーン 五輪対応・輸出強化で

Daily Cargo  2020年1月9日掲載

 

オーシャン・ネットワーク・エクスプレス・ジャパン(ONEジャパン)は今月から、北関東を中心とするインランドデポ7拠点の利用拡大キャンペーンを開始する。深刻化するドライバー不足や、今年夏の東京五輪・パラリンピック大会期間中の渋滞対策として、インランドデポを積極的に活用。荷主に対し、内陸での空コンテナ返却を呼び掛け、キャンペーン期間中はどのデポでも可能な範囲内で自由に返却可能とする方針だ。一部デポでは、ONEの利用拡大に合わせて蔵置スペースを拡張し、受け入れ能力を強化。ONEジャパンはこの取り組みを通じ、輸出貨物の一大仕出し地である北関東での集荷強化にも繋げる方針だ。

ONEジャパンは現在、群馬、茨城、栃木、西東京の計7拠点にインランドデポを置いている。もともと邦船3社時代から利用はあったが、コンテナ在庫管理拠点としての位置付けが中心で、積極的な利用拡大や営業ツールとしての位置付けはやや曖昧だった。しかし、昨今のドライバー不足や東京港周辺の混雑問題に加え、2020年は五輪期間中の物流対応という課題もあり、改めて荷主に対しインランドデポの利用拡大を訴える方針だ。

まず注力するのは、輸入コンテナのデバンニング後の返却地としての活用。東京港周辺のデポやCYへの直接返却ではなく、インランドデポへの返却を促すことで、近距離化によるコスト削減や東京港周辺の混雑回避、ドレージ会社の車両回転率の向上などにつなげる。ONEジャパンは「荷主企業は東京五輪などを見据えたBCP対策として、貨物分散化を真剣に検討している。さまざまな対応が考えられるが、東京港を引き続き使わざるを得ない荷主も多く、インランドデポ活用は効果的な提案の1つと判断した」と説明する。

今月から利用拡大キャンペーンを開始し、各ターミナルの輸入実入り貨物の搬出ゲートに案内チラシを置いてトラックドライバーなどに配布。キャンペーン期間中は、スペースに余裕がある場合に限り、どのデポでも追加チャージ無しで自由にコンテナを返却できるようにすることで、荷主やドレージ会社に使い勝手の良さをアピールする。

これに合わせ、一部デポでは蔵置スペースの拡張を進めている。利用者が多い群馬県のOICT(太田国際貨物ターミナル)では、過去1年以上にわたって需給が逼迫しており、新規の空コンテナ返却受け入れが困難な状態が続いていた。しかし、ONEの利用拡大に合わせ、運営事業者の1社である早川海陸輸送が今月から蔵置スペースを拡大。さらに茨城県の坂東でも、2月をめどに吉田運送が蔵置スペースを大幅に拡大する。これらスペース増加分はONEが優先的に利用可能となっており、内陸側におけるONEのサービス差別化にもつながる。

また、ONEジャパンは、このキャンペーンを通じて輸出集荷も強化する方針だ。北関東にはもともと輸出荷主が多く、コンテナインバランスは常に出超構造となっている。このため、空コンテナは恒常的に不足しがちで、荷主に対して必要なタイミングで輸出用コンテナを確保したり、あるいはコスト競争力で優位性を発揮することが難しかった。今回のキャンペーンに当たっては、事前に営業・マーケティングチームとの綿密な調整を行い、各デポ周辺の顧客の立地状況や出荷体制などを精査。輸入の返却でデポに集めた空コンテナを活用し、そのまま輸出貨物の集荷へと転用することで、コスト競争力やコンテナ回転率の強化を目指す。

ONEジャパンでは、インランドデポの活用も含めて、オリンピック・パラリンピック対策では荷主の要望に合わせて柔軟に対応を進める考え。「既にいろいろな相談を受けているが、それぞれで異なる顧客企業の要望に可能な限り沿えるように対応していきたい」としている。また将来的には既存の7拠点だけでなく、他地域での新規開設も含めて検討していく方針だ。


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