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人手不足、物量減で風向きやや変化/働き方改革、給与減らない体系に

TOP INTERVIEW(6)
ILRS-NEWS Vol.500

茨城流通サービス(株) 小倉社長


 御社の経営にとって最重要課題は何か。

(小倉社長)少し前まではドライバー不足が深刻な状況で、募集しても応募がなく頭を痛めていた。ただ、荷動きが減ったせいか2月ごろからこの地域(北関東)は少し風向きが変わり、募集に反応が出て最近は面接に来て採用できるようになった。当社は2トン車で関東エリア70キロ圏が多いので、基本的に未経験者を採用し添乗指導を経て独り立ちしてもらうが、最近は若い人や女性が来るし、4トン車の経験者もポツポツと面接に来るようになった。

ただ、物量は業種を問わず全般的に少しずつ減ってきている。新型コロナウイルス問題が起こる前からこうした傾向になっており、今後その影響が出るとさらに減る可能性がある。

― 働き方改革への取り組みはどのように対応しているのか。

(小倉社長)3年ほど前から生産性を落とさず拘束時間をどう減らそうか検討してきたが、1つは顧客の協力を得て早出を見直し、適正な時間で稼働してもらうよう就労時間の見直しを行った。例えば港でバンニングする輸出貨物は港湾地区で早朝から長い時間待たされ、とり下ろせるのは昼近くになることもある。作業会社が取り合わないので荷主に割増料金を持ち出して相談したところ午後でよいという荷主もいて、ドライバーに個人差はあるが定時運行できるようになった。ただ、到着荷主はなかなか改善できない社も多いので、約款の変更を説明して諸料金をいただくようにしている。

給与体系としては、働き方改革で時短となるとそのままではドライバーの給与が減ってしまい、やめてコンプライアンスを無視する稼げる会社に移るなどしてしまう。このため残業してもしなくても45時間分を定額残業手当として支払う等、残業手当の見直しを行った。この結果、多くの人は45時間に合わせて効率的な働き方をするようになった。神奈川方面など一部地域は少しオーバーしてしまうので、ローテーションを組んでやっている。

国土交通省が近く標準的な運賃を提示するが、これについては。

(小倉社長)当社は一部常傭を除き車建て運賃がほとんどなく、基本的に容積、重量、個建ての3本建てで、積載率、回転率を上げてきた。効率よく積み合わせてロット化し、収益を上げるのに努力して他社との運賃のたたき合いは避けてきた。そのため当社としては標準的運賃の提示にあまり影響はされないが、コンプライアンスを守らず低運賃を出している業者を是正することと、標準的運賃をもとに荷主と交渉できるようになるのはよいことだ。支部(後述)ではしっかり交渉するよう勧めている。

― 茨城県トラック協会では副会長を務められているが、協会活動の近況をお聞きしたい。

(小倉社長)茨ト協は加入社数が約1575社あり、全国で上位10に入っており、比較的規模が大きい。最近の大きな事業としては、平成29年6月に水戸市内の県庁に近い土地6000坪を確保し、トラック総合会館を建設した。300人入れる会議室や300台分以上の駐車場など規模はもとより、倉庫2棟(内1棟は茨城県の所有施設、土地は茨城県に無償貸与)を併設してフォークリフトの研修と緊急物資の倉庫として活用している。単に協会の会館というのでなく、災害対策の地域防災センターとして機能できるようにし、初年度は子供向けも兼ねた地域生活に密着した防災対応のPRイベントを開催した。昨年の台風19号では那珂川が決壊し被災地に物資供給するなどした。

委員会の活動としては、私は交通環境対策委員会の委員長を10年程務めており、全日本トラック協会の交通対策委員も兼ねる。主な内容は事故防止対策と省エネ運転講習会の開催だ。事故防止対策はひたちなかの安全中央研修所で1泊2日の座学・実技のドライバー研修を年3~4回実施している。省エネ運転は日野自動車のテストコースを借りて年3回日帰り講習を行っている。受講したほとんどのドライバーの燃費がよくなると評判だ。このほか前述したトラック総合会館構想の策定にもかかわった昨年までの事業戦略策定委員会(前・将来ビジョン策定委員会)では永年委員を務めており、直近4年は委員長を務めた。将来ビジョンの策定をもとに、その一環として県内の高校に出前授業に行ってトラック業をPRし業界としての採用にも結び付ける活動等も行っている。授業後のアンケートでは2~3割の生徒が運送業界への就職に関心を持ち、ハローワークと連携して求職票の作り方を指導したりしている。

このほか古河支部長も兼務しており、支部の集いでは最近の運賃問題は自社だけでなく業界全体を底上げするためにも必要不可欠なので、顧客に言うべきことはしっかり言って粘り強く交渉するようお願いしている。

― 最後に、今年5月の開催は断念となった「ジャパントラックショー2020」だが、今後開催された際に要望や期待する事があれば。

(小倉社長)先進的な車や機器、安全性や自動運転などの展示は欠かせないが、一般の人や特に子供が来場して、トラックや物流というものに関心を持ってもらうような企画があればいい。トラックというと一般的には宅配便のイメージで、地場の運送会社を知るのは災害時くらいではないか。こういう機会こそもっとPRできるものにしてほしいと思う。

(聞き手:葉山明彦)


茨城流通サービス株式会社
茨城県古河市丘里14-4

代表取締役  小倉 邦義
(茨城県トラック協会副会長)

ホームページ http://www.irs-eco.net/

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私企業に加え団体でも活躍する物流経営者のインタビュー

 

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