Daily Cargo 編集長のこの1本!

ドバイ・ポーツ・ワールド 韓国ユニコを買収、TSRなどに強み

Daily Cargo  2020年7月29日掲載

 

大手ターミナルオペレーターのドバイ・ポーツ・ワールドは27日、韓国の大手NVOCCで、TSR(シベリア横断鉄道輸送)に強みを持つユニコ・ロジスティクスの株式60%を取得することで合意したと発表した。ユニコは自動車分野の物流サービスにも強みがあり、同社を傘下に収めることでアジア太平洋と欧州を結ぶ物流機能の拡充を図る。

ユニコは2002年設立で、日本を含む世界20カ国に25拠点を有し、韓国では最大手のNVOCCの1社となる。特に極東アジアとロシア・CIS地域を結ぶ鉄道を利用した複合一貫輸送や、これらの地域における物流事業を主力としており、TSR輸送では韓国でも高いシェアを有する。TSRだけでなく、TCR(中国横断鉄道輸送)などにも強みを持ち、極東アジアとロシア・CIS間の服装一貫輸送で高いシェアを持つ。

DPワールドはこのほど、ユニコの発行済み株式の60%を取得することで合意し、今年第4四半期中に取得手続きを完了する見通し。自社の持つ港湾事業とユニコの物流事業とを組み合わせることで、物流サービスの機能強化を図る。DPワールドは近年、買収戦略を積極的に推進しており、既存のターミナル事業の強化だけでなく、ユニフィーダーなどに代表される大手フィーダー船社や内陸デポのオペレーターなどを傘下に収めている。ターミナル運営事業だけでなく、ターミナルを結ぶ輸送機能なども傘下に組み入れることで物流機能の強化を図ろうとしているのが特徴だ。一方、NVOCCなどの物流事業者の買収は、今回が初となる。


国際物流のニュースを毎日お届け!
⇒ http://www.daily-cargo.com/

Daily Cargo 編集長のこの1本!

当社へのお問い合わせはこちら