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ジオディス、星港CL専業ケッペルロジを買収

Daily Cargo  2022年4月5日掲載

 

欧州物流大手のジオディスは3月31日、シンガポールを本拠とするコントラクトロジスティクス(CL)専業のKeppel Logistics(ケッペル・ロジスティクス、以下、ケッペルロジ)の買収を発表した。買収額は8000万ドル。うち7000万ドルを現金で支払う。買収は関係当局の認可等を前提とするが、6月末までに完了予定という。ジオディスは今回の買収で、アジアでのCL事業を大きく拡大する。

ケッペルロジはシンガポールのコングロマリット、ケッペル・コーポレーションのグループ会社で、ケッペル・テレコミュニケーションズ&トランスポーテーション(以下、ケッペルT&T)が全株式を保有する。創業は1965年。従業員数は約500人。シンガポール、マレーシアを中心に計20万平方メートル以上の倉庫を運営している。シンガポールのCL会社ではトップ5に位置するという。倉庫保管からラストマイル配送まで、エンドツーエンドのB2B・B2C向け物流ソリューションを提供しており、eコマース(EC)の取り扱いも得意とする。

今回の買収はジオディスのアジア太平洋地域での戦略的ロードマップに沿ったものという。同社は現在、同地域に76拠点があり、約3700人の従業員を抱えている。マリー=クリスティーヌ・ロンバードCEOは「今回の買収は当社のアジア太平洋地域への取り組みにおいて重要な節目となる。ケッペルロジは同地域で確固たる地位を築いており、イノベーションに強く注力している。買収を通じ、特にアジアのEC市場での顧客の成長を促進し、大きな価値を創造できると確信している」とコメントしている。

オンノ・ブーツアジア太平洋地域社長兼CEOは「大手物流企業の1社として、当社はこの地域のサプライチェーンと顧客のEC事業を進化させる方法を継続的に模索していた。買収により、CLとデジタルオムニチャネルの能力が拡大し、エンド・ツー・エンドの物流ソリューションを強化できる」とコメントしている。

ケッペルT&Tのトーマス・パンCEOは「ノンコア事業であるケッペルロジの売却は、事業の簡略化と集中、収益向上を目指すグループの長期計画に沿ったもの」と売却意図を説明。今後は、データセンター事業と海底ケーブル事業の拡大に集中するという。


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