DHLエクスプレス バルセロナ空港で新国際ハブ 仕分け能力7倍
Daily Cargo 2025年9月24日掲載
DHLエクスプレスは16日、バルセロナ・エル・プラット空港(BCN)に新たな国際ハブ施設を開設したと発表した。敷地面積は2万9000平方メートルで、上屋面積は1万平方メートル、事務所面積は3000平方メートル。1時間当たりの貨物処理能力は2万個以上で従来の7倍とした。国際線ネットワークでは毎日、自社専用便を10便運航するほか、大陸間輸送の商業フライト6便を利用しているが、2便を追加し、欧州、米国、北アフリカとの接続性を強化する。投資額は8000万ユーロ。
スペインの顧客数は2万社以上で、そのうちバルセロナがあるカタルーニャ州所在企業が20%以上を占める。バルセロナでの事業は、eコマース(EC)市場拡大を受け5年で30%成長しており、新ハブは今後20年間の成長予測を踏まえて設計した。税関検査場を備えたほか、最先端のX線ソリューションを導入して最大限のセキュリティを確保。航空コンテナの積み込み場所は22カ所、荷下ろし場所は9カ所、トラックドックは24カ所ある。バルセロナ、リェイダ、ジローナ、タラゴナなど同州全域、バレアレス諸島およびアンドラにサービスを提供していく。
同国ではバルセロナ、マドリード、ビトリアの空港に国際ハブを置き、ゲートウェイは南東部アリカンテ、同諸島パルマ・デ・マヨルカ、北部サンチアゴ・デ・コンポステーラ、セビリア、バレンシアおよびカナリア諸島にある。16機の自社貨物機で1日40便以上を運航しており、26路線がある。同国への投資ではジローナで今年、新オペレーション施設が開設予定。スペイン・バスク自治州のビトリア空港では4000万ユーロ以上を投じて航空機整備用の格納庫の整備を進めており、2027年供用の予定だ。欧州では、欧州ハブがあるライプチヒ空港に次ぐ整備用施設となり、B757F型機のメンテナンス業務を中心に行い、ライプチヒの負担軽減にもつなげる。
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