トレーラーの資産管理システム導入 CHロビンソン
                Daily Cargo  2025年10月22日掲載
 
CHロビンソンは13日、トレーラーの資産管理システム(AMS)の導入を発表した。工場や倉庫など荷主側の拠点にあらかじめトレーラーを置いておき、別のトレーラーが回収・輸送する「ドロップ&フック」のサービスとして展開する「ドロップ・トレーラー・プラス・プログラム」で使用する車両を対象に導入するもの。トレーラーのリアルタイムの可視化が可能になり、オペレーションの効率化やリスク低減などの効果が見込まれるとしている。
新システムはGPSや通信技術により、トレーラーの位置情報や走行中・停止中などのリアルタイム監視が可能。遅延などの例外管理やアラート機能も備える。またトレーラーごとの運行情報をレーン別、拠点別、運行会社別などでデータ化できるほか、CHロビンソンの統合プラットフォーム「ナビスフィア」と接続して、情報共有や分析も可能になるという。トレーラーの最適な配置計画の立案、稼働率の向上、トレーラーや貨物の盗難リスク軽減などにもつながるとしている。
同社によるとドロップ&フックのサービスは、積込みの待ち時間がほとんど発生しないなど柔軟性が高いことから一般的な手法で、米国のトラック輸送の半分近くで採用されているという。しかし、トレーラーや貨物の所在が分からない、複数のトラック事業者を一体的に管理することの困難、トレーラー稼働率の低下や待機時間の増加といった課題があったという。
CHロビンソンでは協力会社と自社の車両合わせて年間80万件以上の出荷、1日1万台以上のトレーラーを運用しており、新システムの導入で大きな効率化が見込まれるとしている。特にトレーラーの待機時間や計画外作業の削減、回収用のトレーラーの確保といった面での効果に期待を寄せている。また従来は、トレーラーの管理を紙書類や表計算ソフトなどでの手作業で実施していたため、事務作業の効率化にもつながるとしている。
新システムは既に自社車両や一部協力会社の車両を対象に導入を進めている。1年以上を掛けて数千台の車両に導入する計画という。
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