徒然日記

「苗字」(姓)についてのあれこれ

2019年10月23日

『徒然日記』 

 

【名字(みょうじ、苗字、姓)は、家(家系、家族)の名のこと。法律上は氏と呼ばれ(民法750条、790条など)一般には姓ともいう。<Wikipedia>】

何で、この話題にしたかを申しあげますと、知り合いに「サイトウさん」や「ワタナベさん」がいらっしゃいます。この「徒然日記」をご覧の皆様の中で、この姓(⇒以下:苗字という)の方がおいでだと思います。このご両家のお名前ですが、以前は「斉藤」「渡辺」で問題がありませんでしたが、最近ではパソコンなどで打ち込むと、「サイトウ姓」は、「斎藤・齋藤・齊藤・齋籐」などと変換されます。「ワタナベ姓」に関しては、さらに多くの「漢字」に変換されるので、「あの方のお名前はどう書けば良いのかな?」と、悩むことしばしです。わたくしのお知り合いの「ワタナベさん」は、「“渡邊”の上が“自”ではなくて“白”」が正解」だそうなのですが、それって「変換文字」が無いので、協議の結果「渡辺」でお許しいただくこととしました。

「何でそうなったの?」について、以前どこかにこのような解説がありました。

1801年(享和元年)に「苗字帯刀(みょうじたいとう)の禁令」が出されます。要するに、苗字は身分の象徴になったため、武士等の特権階級や一部の庶民(庄屋・名主)を除いて苗字を公の場で名乗ることができなくなってしまいました。当時の江戸時代の特権階級の苗字は1万種程度だったといわれています(現在は、およそ30万とか)。そのようなことでしたが、明治時代に入ると、新政府は、「平民苗字許可令」を出します。これはつまり、「これからは一般庶民でも苗字を使うことを“許可”します」というものです。これにより、平民でも苗字を名乗ってもよいことになりました。

しかし、いきなり「苗字をつけて良い」と言われても戸惑います。多分「大家さん」とか「横町のご隠居さん」に相談したのだと思います。わかりやすい例としては「自然環境」がらみです。「山田」「木下」「大川」などなどの姓が出てきたと思います。私の「小泉」も、小さな泉」からの発想ではないかと思います。しかしながら、父親の遺言によると、我が「小泉姓」は、「苗字帯刀時代からあり」と言うことですので、私はそれを信じています。ちなみに、小泉姓は、多い姓のランキング<199位>だそうですが、我が住まい神奈川県では、<48位>とランクアップしています。「孝太郎さん」や「進次郞さん」もおいでです。もしかして「ルーツは同じ!?」。で、500位までの苗字をチェックしましたが、すべてお知り合いがいる姓でした(面白い!)。ところで、「サイトウさん」や「ワタナベさん」が、何種類もあるかについては、その当時、届け出をした際に、地元の戸籍係が“無学もん”で、それぞれの“申し入れ姓”を素直に受け付けた結果、異なる漢字の「同姓」が登録されたそうです。(「諸説あり」と書きます。そうでないと「チコちゃんに叱られ」ます)

好奇心旺盛な私は、名刺交換などする際に、珍しい「苗字」の方には、「どちらのご出身ですか?」とおたずねしていますが、「その地域では多い」というお答えがほとんどですが、この話をしますときりがありませんので、またの機会に譲ります。

ここで思い出したことがあります。「同じ“姓”でも、読み方が違う方がおいでです。たとえば、現内閣官房長官の「菅義偉氏」です。何度かお目にかかっていますので、「なんで先生が“スガ”で、某元総理が“カン”なのですか?」とおたずねしました。曰く「出生地の違いです」と言うことでした。確かに官房長官は「秋田」で、あちらは「山口」です。同様に「錦織“ニシキオリ”と”ニシコリ」「羽生:“ハニュウ”と“ハブ”」などが有ります。さらに困るのが「上村:“ウエムラ”か“カミムラ”」です。次にお目にかかった際に、「どちらだったか?」で逡巡したことしばしです。

そこで思い出しました.先日亡くなった「ジャニー喜多川」さんは、数百人いるタレントの名前をすべて記憶できていないので、二人称は<You>に統一していたそうです。「You,元気か」とか、「You,なかなか良いよ」と言った呼びかけで、呼ばれた方の<You>は満足していたそうです。でも、それは「ジャニーさん」にしてなせることで、私が訪問先で、「You!お願いがあって伺いました」じゃ、ぶっ飛ばされます。

話を現在の話題に戻します。結婚した男性の姓を名乗っている女性から、「『旧姓』を使えるようにしてほしい」と言う要望があり、会社のよっては、それを認めているところもあるようですが、これは「私的」な扱いで、「公的」には、「マイナンバー」をはじめとして、現行の諸方式が存在しますので、法的整備を含めて、これから対応しなければいけない様々な問題があります。その一方で、たとえば「パスポート」ですが、「旧姓併記」といった配慮がなされ、この傾向が、徐々に広まっています。しかし、海外では「唯一の身分証明書」ですから、訪問先の国でいろいろと問題が生じます。そうしたことへの対策として、各都道府県では、それぞれの申請書式があり、たとえば東京都の場合「事情説明書」という手続き方法があります。曰く【一般旅券に旧姓を併記したいので、その事情についてご説明いたします。】と、しっかりと理由を書き、それが受理されれば、海外でも旧姓が認められることになります。

ということですが、皆様はご自身の「苗字」をいかがお思いでしょうか?

我がクッキー編集長の「○○○」姓の由来(興味あり)ご報告は、いずれまた。

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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