徒然日記

日本は「幸福な国」?世界ランキングあれこれ

2020年6月17日

『徒然日記』 

 

「新型コロナウィルス問題」は、いまだ収束を見るに至っていませんが,そのことも頭に置いて,考えてみたいと思います。先日、このような報道がありました。

毎年3月20日は「国際幸福デー」とされています。そして、その3月20日に国連が「世界幸福度ランキング」を発表しており、2020年度のランキングが発表されました。これは各国の国民に「どれくらい幸せに感じているか」を評価してもらった調査に加え、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度などといった要素をもとに幸福度を判定したものです。今回は8回目の調査となり、世界153カ国が対象となりました。日本は2019年度には58位でしたが、2020年は順位を下げて62位でした。

ちなみに上位は、<①フィンランド><②デンマーク><③スイス><④アイスランド>とスカンジナビア諸国が多く入っており<⑤ノルウェー><⑥オランダ><⑦スウェーデン>と、そちら側の国が並んでいます。しかし、あれこれ問題多発の隣国「韓国」は、日本より1つ上の<61位>、フィリピン<52位>です。(なんで?)一方最下位は、<153:アフガニスタン>(昨年に続いて)となっていました。

そのようなことで日本は、62/153=40%ですが、私としましては「愛国心」含めて、「13位:イギリス(英国)」あたりと肩を並べて欲しいところです。せめて、<18:アメリカ><20:ベルギー><25:台湾>のあたりにいたいです。

勿論自分では、「世界で最も幸福な国は<日本>だ!」と思っています。長年住み慣れていますので、今更<フィンランド>に移住する気持ちはありません。もしそうしたとしても「幸福度」は、<62>どころか<3桁>に落ち込んでしまうと思います。

そのことと関連するかどうかは分かりませんが、数十年前のバブル期に、東京の下町の我が実家が「地上げ屋」により買い取られてしまった際に、私が父親に「この際ですから我が家(横浜の住宅地の一軒家。“ぽつんと”じゃありませんよ!)に越してきませんか?」と誘ったところ、父は「長年住み慣れた、なじみのあるこの街から離れると言うことは、私に“死ね!”といっているようなもんだ」と、血相を変えて断りました。確かに「国としての幸福度は<世界で62番目>かもしれませんが、個人にとっては「今の環境が<幸福度:1>」なのです。

後日談。父は地元に残り、なじみのある環境の中で、なじみのある知人たちとの交流を含めて、それまでと変わらぬ余生を送りました。息子としては「良かった」と思っています。

私は、海が好きで、アドレスを<umidaisuki-k@・・・>としており、今でも諸外国や日本の離島に出掛けて、ダイビングを楽しんでいます。出掛けた先の各地では、その都度「幸せだなぁ・・・」とつぶやいて、鼻をこすったりしていますが、「それじゃあ引越すか?」となると、今の環境を捨てて引越そうという気にはなりません。

話しを「世界ランキング」に戻します。【ドイツの学者らによる協会が、「自然災害の結果死亡するリスクが最も高い国々のランキング」を作成した。研究者らは、それぞれの国がどの程度頻繁に破壊的な自然現象による被害を受けているかということだけではなく、そのような自然現象に対してどの程度良く準備されているかということに対しても注意を払いながら、171カ国のデータを分析したと“シュピーゲル誌”が伝えている。同誌によるとランキングの1位を占めたのは、太平洋南部に位置する国家バヌアツ。また、上位10カ国には、トンガ、フィリピン、ソロモン諸島、ガイアナ、パプアニューギニア、グアテマラ、ブルネイ、バングラデシュ、フィジーが入った。日本は<ランキングで29位>を占めた。】ということで、<29/171>は極めて残念至極で、危険極まりない位置だと思っていますが、「新型コロナウイルス問題」で、この順位はどう変わるのでしょうか。

その一方で、このような調査報告もありました。【 英誌エコノミストがまとめた「世界60都市の安全度2019年版のランキング」では、観光客が訪れる主要60都市のデジタル、衛生、インフラ、治安について100点満点で評価した。首位は東京で<92点>を獲得し、次いでシンガポール。3位は大阪で<90.9点>だった。この3都市は、2015年と17年のランキングでもトップ3に入っている。(CNN)】。これは、ガッテンです。

ということで、いろいろと書きましたが、私は、「住めば都」論者です。最後に、私の大好きな「草枕」(夏目漱石)の書き出し(暗記しています)をご紹介して終ります。

【山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安いところへ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟ったとき、詩が生れて、絵ができる。人の世を作ったのは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三件両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国に行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。】・・・でした。

「日本のGDPがコロナ前の水準を回復するのは早くて2021年後半」と多くのエコノミストが予想していますが、まずは、「新型コロナウイルス騒動の終息」を祈って、筆を納めます。

著者プロフィール

小泉武衡

職歴
 元 寺田倉庫株式会社 取締役


1964年より「物流業」に携わり、変化する“各時代の物流”を体得するとともに、新たな取り組みとして「トランクルーム」や「トータル・リファー・システム(品質優先ワイン取扱い)」事業に力を入れてきました。さらに、営業・企画・渉外・広報棟ほか、倉庫スペースを利用した「イベント事業責任者」などを歴任し、旧施設の新たな活用、地域開発、水辺周辺の活性化に尽力してまいりました。

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