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Rapyuta Robotics/日本通運 自律型ロボの共同実証実験を完了 年度内にも既存倉庫へ導入目指す

Daily Cargo  2019年7月12日掲載

 

ロボティクス技術を開発するRapyuta Robotics(本社=東京都中央区、モーハナラージャー・ガジャン代表取締役CEO)は10日、日本通運とピッキング作業を支援する自律型協働ロボット(AMR)を用いた共同実証実験を完了したと発表した。実証実験では、人とロボットが安全に協働できることやロボットの利用で作業時間が短縮することを確認した。今後は9月をめどにさらに実証実験を実施し、評価や検討を行って、今年度中にも日本通運の既存倉庫への導入を目指す。

AMRは周囲の状況に合わせて自動で走行し、作業者に作業を行う棚を知らせるなどしてピッキング業務を支援するロボットだ。倉庫のレイアウトやマテハンを変更せずに導入できる。複数台を同時に利用することも可能で、作業量の増減に柔軟に対応する。

両社は昨年10月、日本通運が実際に運営している国内物流センターで、ピッキング作業の効率化・生産性向上、作業の負荷軽減を目的に共同研究を開始。ロボットの導入に向けた検証を行ってきた。 実証実験では、倉庫内のピッキングエリアで人やモノに干渉することなく可動するRapyuta Roboticsのロボットを使用し、同一の出荷オーダーを用いて人員のみの作業とロボットを併用した作業の歩数、移動距離、ピッキング終了までの総作業時間などを計測して比較した。

Rapyuta Roboticsは14年7月設立。アインシュタインを始め、数々の著名研究者を輩出しているスイスのチューリッヒ工科大学からスピンオフした大学発のベンチャー企業だ。最先端の制御技術や人工知能技術を活用したクラウドロボティクス・プラットフォーム(PF)「rapyuta.io」を開発している。本社を日本に置き、ロボットを活用した自動化ソリューションを提供している。昨年10月開催の日本郵便のオープンイノベーションプログラム「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM2018」では採択企業で最優秀賞に選ばれた。


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