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国内航空貨物、減便の影響顕著に 新型コロナ、旅客需要停滞が波及

Daily Cargo  2020年4月14日掲載

 

国内航空貨物輸送にも新型コロナウイルスの影響が顕著に表れ始めた。3月の国内航空貨物輸送量は約6万5000トンで、減少幅は前年同月と比べて10%超になる見込み。国際線減便に伴う訪日外国人旅行者の減少、外出自粛要請などが国内の旅客移動需要にも影響。国内線減便によるスペース減により、宅配貨物輸送の遅延、貨物輸送量減少の要因になっている。4月はさらなる減便が計画されており、国内航空貨物輸送も厳しい事業環境に置かれている。

本紙集計によると、国内航空貨物輸送量はここ数年間、減少傾向が続いてきた。今年1月および2月は宅配貨物の減少に歯止めがかかったこともあり、2カ月連続の増加に転じた。明るい兆しが見え始めた矢先に、新型コロナウイルスの影響が出始めた。

各国・地域の渡航制限なども背景として国際線旅客需要が激減。日本も例外ではなく、日本発着の国際線旅客便需要は3月末の時点で9割程度の減少に陥った。訪日外国人旅行客が大幅に減少し、日本国内の移動にも影響。3月の時点で国内線の減便も顕著となり始め、貨物輸送スペースも制限されるようになった。

3月は幹線を中心に大型機の運航もあったが、4月以降は幹線における小型化も懸念材料となるという指摘も聞かれている。航空会社上屋で貨物滞貨は目立って発生していないもようだが、4月に入って緊急事態宣言も発令されて国内移動にさらなる制約が生じる中、追加減便が国内航空貨物輸送にさらに影響しそうだ。

大手航空会社は、4月は計画に対して30%程度の国内線減便を計画していることを発表している。4月の国内航空貨物輸送実績は、3月よりもマイナスにふれる可能性がある。国際航空貨物の国内転送にも、国内線減便およびスペース減が響きそうだ。国内物流事業者がトラックなど他の輸送モードへのシフトを加速する可能性が高いことも懸念材料となる。

国内航空貨物輸送は今年に入って宅配貨物を中心に底打ち感も見られ始めていたため、新型コロナウイルスの影響は大きな痛手だ。過去の事例を鑑みても、他の輸送モードにシフトした貨物を航空輸送に取り戻すには一定の時間を要することが多い。国内航空物流の観点からも新型コロナウイルス感染拡大の一刻も早い終息が望まれており、その影響を最小限に食い止めたいところだ。


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