Daily Cargo 編集長のこの1本!

ボーイング民間航空機部門/ダレン・ハルスト・マーケティング担当VP 「777-8F認証取得は777-9の2年後見込む」

Daily Cargo  2025年12月15日掲載

 

ボーイング民間航空機部門のダレン・ハルスト・マーケティング担当バイスプレジデント(VP)が11日都内で会見し、生産体制や需要見通しなどについて説明した。現時点で2028年に初号機納入開始予定の777-8F型機の認証取得見込み時期については「公式に、具体的な導入時期の更新は発表していないが、現状、777Xファミリー全体で認証取得が遅れている。通常、一つのモデルが認証されてから次のモデルが承認されるまで約2年かかるのが通例になっている。777-8F型機の認証取得時期は、777-9型機からおよそ2年かかるだろう」とした。

777Xファミリーで初のモデルである777-9型機については「26年後半に型式証明(TC)を取得する見通しだ」(以下、ハルストVP)とした。

777-9型機については先月、納入開始時期を27年に、1年後ろ倒しする見通しを発表している。認証取得と初号機納入時期が必ずしも同じ速度で連動するとは限らないが、777-9型機の遅れにより、777-8F型機の初号機納入時期がさらに遅れる可能性があると見られる。

国際民間航空機関(ICAO)の二酸化炭素(CO2)排出量を規制する世界初のグローバル設計認証基準により、同基準に適合しない場合、28年1月以降は生産できなくなる。これについては「777-8F型機を含め、777Xファミリー全体で、現時点だけでなく、30年以降も見据えた将来的な排出基準を満たす方向性で(開発を)進めている」と説明した。

航空機サプライチェーン(SC)の乱れについては「ほかの産業と同様に物価高の影響を受けている」としながらも「(ボーイング機の)SCについては過去18カ月で安定性が改善されてきている。安定性が見えることにより、サプライヤー企業も安心して長期投資を行うことができるようになる。サプライヤー企業と協力して細かい部分まで見ている。場合によってはサプライヤーの工場に入り、手と手を繋ぎながら、品質改善に努め、生産システムを止めることなく、タイムリーな納入を実現し、将来的な増産に向けて対応できるよう課題に取り組んでいる」などとした。

各ファミリーの生産体制を見ると。737シリーズ(737-7型機および737-10型機を含む)は月産38~42機。787シリーズは月産7~最大10機超(以下、最大は目標値)。777シリーズ(777-8F型機を含む)は月産4~最大7機超。

そのほか、ハルストVPの発言要旨は次の通り。

▽世界経済の成長に伴い、世界の民間航空旅客数は25年時点で20年比3倍となり、保有機材数は倍増した。

▽今後20年で、北東アジアのGDP(国内総生産)は年率1.1%増、旅客数は2.4%増、機材数は1.6%増と堅調に増加すると見ている。なかでもアジア域内で4.5%増、長距離国際線で1.5%増、北東アジア域内で1.6%増と、旅客需要が伸びる試算だ。

▽北東アジアでは、向こう20年で1515機の新造機需要を見込む。うち、貨物機は85機、ワイドボディ旅客機は640機、単通路旅客機は770機。旧機材からの更新需要が見込まれている。

▽同期間で、北東アジア地域では貨物改造機も含め130機の貨物機需要を見込む。うち貨物搭載能力80トン以上の大型ワイドボディ貨物機は80機、同40~80トンの中型ワイドボディ貨物機は30機、同40トン以下の標準ボディ貨物機は20機。

▽国際航空貨物輸送における東京の役割は拡大している。輸入、輸出だけではなく、トランジット拠点としても非常に重要な位置にある。アジアから出荷される貨物を、太平洋を越えてさらに太平洋を横断し、さらに欧州の方まで輸送するための通過点となっている。

▽(新モデルの)777-8F型機は、人気を博した777F型機の成功をもとに発展した機材だ。ペイロードは118トンで、特に747-400F型機からの後継機としての需要が見込まれる。

▽当社の貨物機は世界市場の9割を担っており、特に需要が強いのが777F型機で、現在までに364機を受注している。777-8F型機は63機だ。


国際物流のニュースを毎日お届け!
⇒ http://www.daily-cargo.com/

Daily Cargo 編集長のこの1本!

当社へのお問い合わせはこちら