インタビューリレー「物流企業はいま!」

社員定着で労働・教育面を整備。働き方改革も人不足、行政は把握を

物流企業トップに聞く ~物流企業はいま!(12)~
ILRS-NEWS Vol.416

 

有限会社新和通商 新村千成 社長

― 御社にとっていま最も重要な経営課題は何か。

(新村社長) 採用した人員をいかに定着させるかが最大の悩みで、労働面や教育の整備などに取り組んでいる。採用はホームページを使って年間100人くらいの応募があり、今年は20人、前年も同規模を採用した。ただ、入社1~3年の退職者が多く、定着につながらない。そこで労働面や教育の改善に着手した。

労働面では、労働時間の削減に取り組み、月間240時間に収まる計画でスタートした。センターに行くのに1時間、戻るのに1時間かかり、休憩込みで1日10時間に収めるようにし、残業を減らして賃金のベースを3割ほど上げた。人員と車台数はマッチングしているので、こちらの要望が通らない荷物はやめている。

教育面では指導者の添乗中に事故が発生するなどあり、指導者教育も含めて今期は5月からスタートした。座学だけではなく実践もしていかねばということで、1,2、3週間および3か月、3年ごとを目安に教育の仕組み作りに取り組んでいる。教育する側は資格作り、人材育成にウエートを置いている。

― 昨年の運送約款の改定に対して御社はどのように対応したか。

(新村社長) 昨年11月から2~3か月以内にすべての客に通知を出したが、その後は対応していない。以前に比べ運賃も時間も改善して、環境がよくなってきたが、積み降ろし作業まではまだ行き渡っていない。荷主に対しては、売り方だけでなく仕事の仕組み作り、例えばいつも朝一番で届けるのでなく時間をずらせば主婦社員を使え料金も安くできるなど提案している。こうした仕組み作りで、それでも使いたいという荷主を増やせるよう、交渉は粘り強くやっている。

― 行政や業界に要望や訴えたいことがあれば。

(新村社長) 行政は、運送事業者の実態をしっかりと把握して政策対応してほしい。働き方改革で月の1人当たりの残業を100時間から60~40時間に落とすと、これを補充する人が必要となるのだが、一方で人は減っており、矛盾が生じている。人手不足で大型やトレーラーなどは減り、運送の無人化、無線化の時代は確実にやって来るので、こうした行政の対応も必要だ。監査も運送事業者のみ対象となるが、実態は顧客と一体なので顧客も監査しないと改善にはならない。このほか軽油税は負担が大きいので撤廃してほしい。
(聞き手:葉山明彦)


有限会社新和通商
神奈川県大和市福田4050番地

代表取締役 新村千成
ホームページ http://shinwa-tsusho.co.jp/

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配信頻度:不定期
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