エチオピア航空 テクレ・ヨハネス取締役国際営業部長 「30年に新空港稼働で貨物キャパ拡大」
Daily Cargo 2026年6月4日掲載
エチオピア航空(ETH)のテクレ・ヨハネス取締役国際営業部長は2日、都内で開催された創立80周年・日本就航10周年記念レセプションで本紙の取材に応じ、エチオピアの首都アディスアベバ近郊のビショフツで建設が進む新空港(ビショフツ新空港)について「2030年の完成を見込んでいる。大きな貨物取扱能力を備えた空港になる」と説明した。現在のアディスアベバ・ボレ国際空港(ADD)は混雑が進んでおり、「新空港への移転により、より多くの旅客・貨物を取り込み、サービス向上につなげられる」と述べ、ハブ機能の拡充に期待を示した。
新空港へのオペレーション移行については「旅客も貨物も一体で移る」(ヨハネス取締役)とした上で、ADDに一部の運航は残るものの、多くの運航がビショフツ新空港に移管されるとの見通しを示した。新空港には大規模な貨物施設も整備される予定。一方、現在運用しているADDについては、近隣国向けの一部国際線や国内線などが残るとの見方を示した。
ビショフツ新空港は、アディスアベバ中心部から南西約40キロに位置する新空港。ETHが昨年11月に公表した計画概要では、既存のADDの需要増加に伴う容量制約を緩和し、エチオピアのアフリカ域内外を結ぶ航空ハブとしての機能を強化する狙いを示している。段階的に整備を進め、第1期は事業費約125億ドルを投じ、30年までに完成する見通し。第1期で年間6000万人、全面開発後は同1億1000万人の旅客対応能力を備え、アフリカ最大の空港となる計画だ。
貨物事業については「堅調だ」と評価した。ヨハネス取締役は、ハブとするADDでは貨物インフラも充実していると説明。一般貨物向け上屋のほか、eコマース(EC)、生鮮品、医薬品向けの設備、独立した動物専用施設を備えており、さまざまな品目の転送需要に対応できるとした。日本発では電子機器などをADD向けに輸送し、同経由で世界各地へ展開しているという。
ヨハネス取締役によると、ETHは世界145都市にネットワークを展開し、このうち66都市がアフリカ域内にある。日本路線は成田発着で週6便を運航している。日本発着では貨物便の運航はないが、旅客便のベリースペースを活用し、日本発貨物を積極的に取り込んでいる。ヨハネス取締役は「日本からアフリカへ、日々多くの貨物を輸送している」とし、成田―アディスアベバ線を軸にアフリカ各地へ接続するネットワークの強みを説明した。
日本路線の拡大では、羽田就航への意欲も示した。現状では同社に羽田発着便を運航する権益はなく、具体的な就航時期は未定。ヨハネス取締役は「羽田に乗り入れたい」と述べた上で、「当社だけで決められるものではなく、日本の航空当局の認可を待つ必要がある」と説明し、権益獲得後の就航実現に期待感を示した。
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