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CMA-CGM フェデックス・サプライチェーンを買収 北米の物流事業を強化

Daily Cargo  2026年7月3日掲載

CMA-CGMグループは1日、フェデックス・コーポレーション傘下で3PL事業を展開するフェデックス・サプライチェーンを企業価値約14億ドルで買収する契約を締結したと発表した。規制当局の承認を前提に、2026年中に取引を完了する予定。買収後、CMA-CGMグループの物流事業会社シーバロジスティクスが展開する北米地域のコントラクトロジスティクス事業の規模は約3倍に拡大する。

CMA-CGMは今回の買収について、「25年以上にわたる米国のサプライチェーンに対する取り組みと、投資を強化するものであり、包括的なエンド・ツー・エンドの物流ソリューションを提供するという戦略を加速させるもの」と説明する。フェデックス・サプライチェーンの資産と約1万人の従業員をCMA-CGMグループと統合することで、統合後の事業体は約150の倉庫を運営し、シーバロジスティクスの北米事業は240以上の拠点と計2万人の従業員体制へと拡大する見通しだ。

CMA-CGMは財務アドバイザーにモルガンスタンレーとメシエ&アソシエを、法務アドバイザーにクリアリー・ゴットリーブを起用。フェデックスの財務アドバイザーはJPモルガン、法務アドバイザーはベイカー&マッケンジーが務める。

また、CMA-CGMとフェデックスは取引完了後、航空輸送と海上輸送に関する複数年の長期契約も締結する方針だ。CMA-CGMはフェデックスの優先海上輸送パートナーとなり、高品質な海上輸送サービスを提供する。CMA-CGMにとっては安定したベースカーゴの獲得にもつながるとみられる。また両社は航空機の稼働率向上と柔軟な長距離航空輸送能力の確保に向けて、それぞれのグローバルネットワークを強化するための航空貨物輸送ソリューションにおいても協力していく。26~28年にかけて段階的に取り組みを進める。

CMA-CGMグループのルドルフ・サーデ会長兼CEOは、「今回の買収と提携は、シーバロジスティクスと北米における物流事業の発展に向けた大きな一歩となる。統合されたサプライチェーンソリューションを顧客に提供する能力を強化していく。加えて、米国への投資を継続し、米国のサプライチェーンの強靭性と効率性を支援するという当社の長期的なコミットメントを示すものとなる」とコメントした。

フェデックスのラジ・スブラマニアム社長兼CEOは、「今回の取引により、フェデックスはヘルスケアや自動車、航空宇宙、データセンターといった高付加価値な産業分野に対する取り組みに集中し、さらに強化することが可能となる。ポートフォリオを最適化することで、フェデックスは長期ビジョンを確実に実行していく。CMA-CGMとの相互補完的な関係を生かし、フェデックス・サプライチェーンとそのチームの新たな展開を支援できることを楽しみにしている」と述べた。

CMA-CGMグループは近年、主力のコンテナ船事業の強化を図ると同時に、事業の多角化を進めてきた。物流事業ではシーバロジスティクスが170カ国・地域以上におよぶグローバルネットワークを通じて、エンド・ツー・エンドの物流サービスを展開するほか、24年にはボロレ・ロジスティクスを連結子会社化した。航空貨物輸送事業においても昨年、ベルギーの貨物航空会社エア・ベルギーを買収。今年3月末時点でCMA-CGMエアカーゴとエア・ベルギーの合計で8機の航空機を保有し、事業を拡大してきた。フランスとベルギー、米国の戦略的ハブを中心に事業展開し、CMA-CGMグループの海上輸送やロジスティクスを補完するソリューションを提供している。このほか、ターミナル事業やメディア事業などの強化・拡充も進めている。事業の多角化によって、ボラティリティの高いコンテナ船事業の市況変動の影響を最小化するとともに、安定的な収益基盤を確立していく。さらにコンテナ船事業と物流事業の強みを生かし、相互に連携していくことで、顧客へのサービス品質の向上を図る。

またCMA-CGMは昨年3月、今後4年間で米国の海上輸送や物流、サプライチェーンに約200億ドルを投資する方針を明らかにした。物流事業の機能強化も加速する方針で、今回の買収を通じて米国での存在感を高める。

フェデックスは先月、トラック混載(LTL)事業のスピンオフを完了させた。今回のフェデックス・サプライチェーンの売却はこれに続くものとなり、中核事業への集中を図っていく。


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