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ルフトハンザ・グループ ITAエアウェイズの株式41%取得

Daily Cargo  2025年1月21日掲載


ルフトハンザ(LH)・グループは18日、イタリアの国営航空会社、ITAエアウェイズ(ITA。旧アリタリア・イタリア航空)の株式のうち41%を、同国の経済財務省(MEF)から取得したと発表した。投資額は3億2500万ユーロ(約519億円)。残り59%については当面、MEFが引き続き保有するが、すでに両社間ではITAの残りの株式取得についてもLHグループが取得することで合意しており、今年から行使可能となっている。

株式取得により、ITAは、LHグループの旅客ネットワークキャリアとして5社目となる。旅客分野では数週間内にロイヤリティプログラムの連携を行うなど、早くも事業連携を進めていく。

LHグループによるITA取得をめぐっては、2023年5月に、LHグループ傘下のルフトハンザドイツ航空(DLH)がITA航空の少数株式41%を取得することで合意。24年11月29日に、欧州委員会がDLHによるITA救済を承認した。その後、世界のほかの競争当局もITAのLHグループ編入を承認した。

ITAは、前身となるアリタリア航空が17年に経営破綻し20年に国有化された際に、国営の新会社として、その資産を引き継いで発足した。21年の就航から現在までに、徐々にフリートを刷新。エアバス機合計99機を保有している。うち、長距離用機材は22機で、A350-900型機、A330-900neo型機、A330-200型機といった最新鋭機も運用している。就航都市数は世界70。本拠地はローマ・フィウミチーノ空港とミラノ・リナーテ空港。

LHグループによるITA株取得に伴い、ITAの新人事が発表された。新最高経営責任者(CEO)は54歳のヨルグ・エバーハート氏(ITA取締役会の常務取締役)、最高戦略統合責任者(CSIO)に47歳のロレンツァ・マッジオ氏(同・取締役)を指名。また、39歳のミヒャエル・トレッスル氏を「ITA実施責任者(ITA Implementation Officer)」に指名し、ITAをLHグループに統合する上での統括を任せる。


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